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トピックス - 公明党福岡県議団 2014年2月7日: 公明党福岡県議団視察で埼玉県を訪問(上)


公明党福岡県議団視察で埼玉県を訪問(上)  平成26年1月28日〜29日の日程で、公明党福岡県議団として埼玉県への視察を行いました。
 視察の大きな目的は、「埼玉県の生活保護受給者に対する自立支援の取り組み」を学ぶことです。

 生活保護受給者の増加は、大きな社会問題となっています。受給予備軍も含めれば600万人ともいわれる人々が支援を必要としているのですが、財源には限りがあります。自ら働ける人が就職し、自立できるようにサポートしていくことは急務であり、「生活保護法」の一部改正(平成26年7月1日施行)も行われています。

 こうした「生活保護」に関わる問題は、受給の主な窓口が「市」である為、「県」として大々的に取り組むことは、あまりありませんでしたが、埼玉県では「県」として生活保護受給者の自立支援の取り組み「アスポート事業」をスタートさせ、成功しているモデルケースなのです。
 今回は、取り組みの主軸となる、「教育支援」「住宅支援」「就労支援」について、埼玉県庁と、特別養護老人ホーム「杜の家やしお」を視察させて頂きました。
 
1月28日(火)埼玉県庁を訪問

 埼玉県・福祉部社会福祉課の渋谷課長、金子調整幹に時間を頂き、「アスポート事業」の概要についての説明を受けました。

1月28日(火)埼玉県庁を訪問
 生活保護受給者の自立支援に、なぜ教育支援が入っているかという点について、生活保護受給者の子供の約1/4が、大人になってから生活保護受給者になってしまうという現状から、この「負の連鎖」を断ち切る為には、そうした子供たちが就職すること、そして就職する為に、できる限り高校は卒業することが必要であるという点が挙げられました。 説明して下さる渋谷課長(右)と金子調整幹(左)
 教員OBや現役大学生のボランティアなどの力も借りて、特別養護老人ホームを会場とする「学習教室」を設置。訪問面接や学習指導を行う教育支援員も設置するなどの取り組みの中で、平成24年には、生活保護世帯の中学生の高校進学率が97%に。平成21年度の86.9%から10ポイント増という結果が出ています。

 働ける生活保護受給者に対しての就職支援では、県内で人材不足となっている業種に繋がる支援をすることで、就職に結びつきやすく、業界の人材不足も補えるという効果が。

 住宅支援として、無料定額宿泊所入所者が一般のアパートや借家に転居する為の交渉支援などでも、宅建協会から全面的な支援が得られ、各機関・団体と協力して成果が上がっているとのことでした。
アスポート事業  この取り組みにおける、大きな前進の鍵は、「アスポート事業」の大きな特徴である、教育・就労・住宅の3点をセットで推進していることで、各担当課間や各市、またNPO法人や宅建協会などの民間と行政の壁も越えることができたことだと感じます。

 思わぬ副産物や相乗効果が表れているのも印象的でした。
 学習教室を特別養護老人ホーム内に設置したことで、高齢者と仲良くなった子供が、高齢者からの応援が糧となって頑張れるようになったり、介護分野で就職できた子供もいたそうです。また、住宅支援の仕方が確立してきたことでホームレス対策も進み、県内のホームレスは減少傾向にあるとのこと。
 良い面だけでなく、課題もまだまだあるそうですが、学ぶことが非常に多い視察でした。
思わぬ副産物や相乗効果が表れているのも印象的でした。

 続いて2日目に訪問した、特別養護老人ホーム「杜の家やしお」の内容と総括は、(下)で紹介させて頂きます。
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